2017年4月30日日曜日

100均デ釣リシ放題

ボチット。

コレヲ、コーシテ。



オ、デキタ。

デハ、イキマショウ。



 ドーモ皆サン、テツローデスwww。

ネットデ日本語勉強中デースwww。

今日ハ108円デ、デキル釣リヲヤリマス。

ヤリカタハ簡単。

108円モッテ、キャンドゥニ行キマス。

買イマス。



コレデナント、永遠ニイツデモドコデモ釣リガデキマスwww。

ソレデハ早速ヤッテミマショウ。



ホーコレハナカナカ面白イ。

デモ、ウマク、イカナイデス。


マー釣リッテナーソンナモンデショー。


コッチノ口ガ開イタラコッチガ…。



イライラ。



ンデコノ糸フワフワ、フワフワ…。


ドーーンwww。




面白イデスネーwww。



ソレデハ皆サンゴキゲンヨーwww。

2017年4月29日土曜日

浮き釣りの慶び

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



   本日は浮き釣りについて。

若洲海浜公園の人工磯ではこれを主な護衛手段としている。

白状すると、ウキをどのように道糸に固定するかわからず投げ釣りをしていた。

だが、ある日神の啓示により、爪楊枝でもよいことが判明した。

馬鹿馬鹿しいくらいに簡単なことだった。

二段浮きや、 誘導浮き、色々あるらしいが爪楊枝一本、固定浮き。

これでよい。



 よく言われていることだが、ウキが沈み込む瞬間がスリリングである。

ウキが沈み込みそうで、沈み込まずに、でもやっぱり沈み込みそうで等とやられると身悶える。

そんなふうに焦らされるだけで心拍数はあがり、いざウキが沈んだ暁には慶びは絶頂となる。

平日真っ只中の釣りに行けない悶々とした日はウキ沈み動画を繰り返し眺めることとなる。

まるで、 思春期の中学生のように。




 その浮き釣りを語る上で、もう一つ切っては切れない関係のものがある。

マキエだ。



混ぜて楽しく、撒いて楽しいアレだ。

基本はアミエビと粉を混ぜて使う。

粉の裏側にも記載されているが、多種の粉を混ぜると良いとされている。

粉ごとに、まとまり、沈む速さ、遠投性などの特性が違うので混ぜることで、それらの特性の良いところを取ろうと言うものだ。



 私の釣行は3,4時間だ。

長い時間家を空けると家族がうるさそうなので自重している部分もある。

その、3,4時間で粉を2,3袋とアミエビを混ぜたものを使いきるのはいくら楽しいといえども困難だ。

そんな時のジップロックだ。



粉を買ったら、まずは小分けに4袋。

この作業だってもちろん楽しい。

砂遊びのようなものだ。

このうちの一袋づつを持って釣行に出掛ける。

その魔法の小袋を一つ一つバッカンにあけ、海水を適量入れ混ぜる。

おもむろに混ぜる。

無心に混ぜる。

バッカンの角までしっかり混ぜる。

ここまで読んだ方はお気付きだろう。

幼少の頃あった、いや、今はもっと手の込んだものがたくさんあるだろう。

練れば練るほどの、あの食玩だ。

しかも、煩いおかんや、それを取り上げる兄弟もいない。

そして、年齢に関わらずフィッシングというスポーツの正当な目的として、練って練ってができるのだ。



    さらに、この慶びは続く。

マキエは撒くものだ。

出来るだけ仕掛付近に撒く。

ゴルフで言う投げ釣りがドライバーならマキエはアプローチと言えよう。

サッカーで言うところのセンタリングだ。

このマキエで釣果が左右されるのであれば、これほど面白いものはない。



 これほどの慶びの詰まった、幼少期を思い出させるスポーツは釣りくらいであろう。

東京でマキエのできる釣公園は若洲のみ。


来たれ、若洲海浜公園。


というところであるが、少々、私の自作ウキを見て行って頂きたい。

ペンギンウキ


ガンダムウキ

スライムウキ

スパイダーマンウキ

どれもこれも、ある程度の重さがあり、しっかり飛ぶ。

しかもかっこよかったり、かわいかったりだ。

唯一で最大の問題点はラインが絡む。

大問題だ。

悔しいところであるが、絡まず、飛ぶ、遠矢ウキはいいウキだった。

遠矢うき【300s-小】最強チヌ・黒鯛(クロダイ)釣りに!グレ メジナ釣りにも使える!仕掛け 自立ウキ 自立型棒ウキ の名品!


いつかこれを越えるウキに挑戦したい。

2017年4月28日金曜日

今度のFFは釣りが凄いらしい。

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 事務所に戻ると社長に呼ばれる。

この書き出しが久しぶりに思える。

今年になって海老被害、イソメ被害は未だない。

我ながら優秀だ。

他の釣り地域ではもっと早くから深刻な被害が出ているとの報告がある。

これもひとえに、努力の証だといってよいだろう。

私の仕事に問題はないはずだ。



 ふと、社長の足元に目をやると何かのケースが置いてある。



FF15。

その猫みたいな手でFFをやるのかと聞いてみると、それを置いて歩き去っていく。



これは、私にやれ、ということなのか。

私は社長の後姿にゼルダがやりたい、ゼルダをやらせてくれ、そう懇願した。

Switchはない。

だがゼルダはWiiUでも発売されていることを知り、浮き足立っていた。

FFは7までだ、ライトニングさんはきれいかもしれないが、あの頃からFFはFFではない!



 私はあくまで社長に追いすがった。


ゼルダを…。

社長は歩みを止め、すうっと振り返る。

目にも留まらない速さで社長の右ストレートが飛んできた。

私は突然の出来事に何の反応もできない。

私は右によろけると間髪入れずに社長の左のボディーが私の胃を貫く。

膝をつく私に容赦なく社長の膝が襲い掛かり、高々と振り上げられたかかとが落ちてくる。




 崩れ落ちる私に、社長は後姿で語りかけているようだ。



 ゼルダに釣りはないらしいじゃないか…。




私は薄れゆく意識の中で、FF15…、男ばっかりだよ…、やる気でねえよ…、と心の中でつぶやいた。





今週のモスモス。

かわんない。というか戻ってる。


これは永遠に続くのかしら…。

2017年4月27日木曜日

釣りに関しての考察 ニーアオートマタ

どうも皆様おはようございます。
ダンディ万太郎です。





ニーア・オートマタ。

いいゲームだった。

とてもしっかり作られていた印象だ。

ハイヒールでぶっちぎりで走る絵はゲームならではと言わざるを得ない。



 一点、不満な点があった。

釣りだ。

このブログにしては致命的だ。

このゲームに関して、釣りは果てしなく地味だ。

私達が考えなくてはいけないのは釣りをする場所くらいだ。

釣れる魚やモノが、世界観をよりアピールし、鮮明にしてはいるが、釣自体は作業以外の何物でもなく、くじ引きだ。

もう少しネタが出てくるかと思ったが、私の実力ではアレでせいぜいだ。






 釣りを知らない人からすると、釣りは地味なスポーツに映るかもしれない。

しかしそこには海老との、イソメとの会話があり、魚との対話がある。

そもそも、釣りの何が楽しいのだろう。

それは人それぞれだと思う。

仕掛を選ぶ楽しさ、揃える楽しさ、作る楽しさ、釣り場までの移動の楽しさ、投げる楽しさ、マキエの楽しさ、魚を待つ楽しさ、魚とのやり取りの楽しさ、捕獲したときの楽しさ、調理する楽しさ、食う楽しさ・・・。

一つ一つを語りだしたら留まる事を知らないだろう。

それをボタン一つで表現するのは少々乱暴だったかもしれない。



 だが、ひとつ大きな前提が抜けていた。

3000年後の話である。

ニンゲンの心は移ろい易く、儚いものだ。

その頃にはヒトの感性も大きく変わり、指一本動かさずに、ロボットに魚を取りに行かせては、

うっは、チョーサイコーwww、草生えるwww

となるのかもしれない。

そればかりは、誰もわからないのだ。

明日のことだって、今後の釣果だって。


2017年4月26日水曜日

4月23日護衛ミッション 若洲海浜公園 後編 ~効率重視~

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



4時55分。
人工磯へ急ぐ。

途中で車にイソメをおいてきたことに気づき、釣具を担いだまま車に戻る。

大丈夫、このロスは想定範囲内だ。



5時03分
釣座を決め、仕掛け準備。

その前にマキエの準備だ。

あたふたしていると、杓を海に落とし、恐る恐る拾う。

このロスも想定範囲内だ。

5時10分
浮き仕掛投入。

手前から沖へ。

棚は1ヒロから1.5ヒロ。

イワシが回っているとの事で、勝手なイメージから沖合を狙う。

投げぎみだ。

仕掛に使ったウキは至って普通のウキである。

抜かりなどない。




6時21分
調子にのって投げていると、仕掛が絡む。

この程度ならすぐにほどけるだろう。

…これがこうきて…

…イソメが邪魔だな…

…ここがこっちで…

…ん、あー、なるほど…

-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-

15分後。

-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-:-

私は道糸をハサミで切り、絡まった仕掛をごみ袋に入れた。

想定範囲内だ。

6時45分
仕掛を換えミャク釣りへ移行。

意外と根掛かりしない。

想定内だ。

マキエを撒きながら左右2,3メートルを探っていく。

検針屋の真似事もなかなかに楽しいものだ。

7時05分
後ろから人の気配。

その少しふくよかな方は私に挨拶をし、左隣20mに釣座を設置した。

マキエを作っているようだ。

7時30分

イソメの護衛を続けていると、隣の方がこちらに近づいてきていることに気付く。

その距離10メートル。

その方のバッカンを除いた釣荷物は20m隣に置いたままだ。

7時45分
隣との距離は5m。

近い。

私は隣に人が来てから動いていないはずだ。

近い。

まさか、私のファンか。

有名になったものだ。

さすがに真剣な護衛中には声はかけない。

8時15分
もはやこれまで。

仕掛を回収し、竿を片付け、散らかったマキエを流す。

私の左右はこんなに空いているのに、近づいてきてしまうほどのファンだ。

最後に一声かけよう。

最近どうですか?

??。

カタコトだ。

どうやら中国の方だろう。

あの距離感はそのためかもしれない。

「今年は久しブリです。今は⚪△⚪◻がイるから釣れルはずです。その青イソメじゃダメです。釣れないと思いマス。」

…。

…。

イソメ、お前達は、悪くない。

選んだ私が悪かったのだ。

イソメ…。

もちろん… このダメ出しも… 想定範囲内… だ。



 すべては、想定範囲内だ。
世の中思い通りになどならないという、ただ一点についてのみ。

ビジネスなんてそんなもんだ。



そういえば、鉄郎はどうしたのかさっぱり分からない。

車からは降ろしたはずだが。

まあ…いいか…。


私は悲しみに明け暮れて、鉄郎を放って家路についた。


イソメ被害  0




え?イソメって駄目なことあるの?
ボーズ!

2017年4月25日火曜日

4月23日護衛ミッション 若洲海浜公園 ~効率重視~

どうも皆様おはようございます。
万太郎卯です。



 鉄郎を起こす。

寝坊というより、そもそも起きる気がなさそうだ。

社会人たるもの時間厳守だ。

家具やパソコン、テクノロジーの進化が早く、仕事も家事も効率は遍く良くなってきている。

だが、ニンゲンはどうだろうか。

果たして、それについていけているのだろうか。

スマートフォン一つとってもビジネスマンに与える影響は計り知れない。

いつでも連絡が取れ、メールを見ることができ、クラウドに接続し報告業務、簡単なPC作業もできるようになっている。

居場所だって特定されかねない。

それが果たしていいか悪いかは別だ。

この世の中で生きているのであれば、こういったことにもうまく対応しなければならない。

すなわち、釣りにおいても効率を考えなくてはならない。

今日は鉄郎にそのあたりのことをしっかり叩き込みたいと思う。

しっかりした時間管理と時間効率だ。

1分1秒を無駄にしてはならない



 予定は以下の通り。

4時起床。

5時前若洲到着。

5時仕掛投入。

    浮き釣り1時間半。

6時半、仕掛け切り換え。

    脈釣り1時間半。

8時納竿。

中潮、満潮3:05、干潮9:05、朝マヅメを狙う。

本日の護衛対象はアオイソメ。

マキエはチヌパワー、オカラ団子、グレパワーを混ぜたものを使用する。

その混ぜ方がいいかどうかは不明



 4時23分家のドアを開ける。


4時28分車に乗り込む。

鉄郎は勝手に後部座席に乗り込み、横になる。

昨日あたりの若洲ツイッターでの情報ではイワシの群れが来ているらしい。

そして春といえばメバル。

必ず奴等はどこかに潜み、私たちの隙を狙っている。

茶番はこれまでだ



若洲海浜公園駐車場のゲートを潜り、車を駐車させる。

4時55分釣具を担ぎ、いざ、人工磯へ。

続く

2017年4月24日月曜日

仕掛け作りの教授

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



釣りの仕掛けを作る。

前回の釣り でフカセ釣りをやってみようと感じた。

だが、よくよくその仕掛けについて考えてみると、私の仕掛けはがん玉が一つ二つ打ってある。

そうすると、フカセというよりはミャク釣りである。

根掛かりのこと、探ることのできる釣だという事を考えても、針は一本で攻めるべきで、がん玉も針の近くで重めがいいだろう。

そのような思考から仕掛けを作成する。

もちろん今回は鉄郎に仕掛けの作り方を教える。



サーチエンジンでないと分かれば、雑用をしてもらうしかあるまい。

今後は作ってもらうことにしよう。

糸と針の結び方、がん玉の止め方、サルカンへの結び方を説明する。

根掛かりを考えると、仕掛けは少し多めに用意した方がよかろう。




しかし、ミャク釣りとなると、根掛かったときも、ウキの心配をしなくてよい。

根掛かりは少ないに越したことはないが、根掛かりによるダメージが少なく、懸念事項は少ない方が、より護衛に集中できる。



そして、これは私の個人的なイメージなのかもしれないが、ミャク釣りと言えば、海老よりもイソメである。

よって、今回はイソメの準備もした。



若洲公式ツイッターによると、今4月後半現在、イワシの群れが来ているようである。

イワシの群れに対抗するためには、浮き釣りも必要になるであろう。



そういったケースも考え、ミャク用の仕掛けだけではなく、浮き用のいつもの仕掛けも用意する。

こちらは仕掛け一つに対して、針を二つ使う例の アレ である。

これらを複数準備する。



さて、気温も25度を越える日も出てきたがやはりまだ夜は寒い。

明日はどうなることか。



2017年4月23日日曜日

鉄郎と僕の誤解が解けた話

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 鉄郎にgoogle検索の上位表示をほのめかしてから一週間ほどたった。

進捗はいかがなものかと、鉄郎を呼んで聞いてみた。

私は周りに人がいないことを確認し、微妙な笑顔で。

おぉーい、鉄郎くーん、 例のSEOの件は進んでいるかな?

「SEO?何ノ事デショウ?」

ほら、あのgoogle検索の…。

私は少し必死になって以前の私たちのやり取りを反芻し、鉄郎と共有する。





 30分後・・・。



 誤解だったことが判明した。

私は手のひらを返したように、先輩としての威厳を保つ。

しかめっ面をし、わざとらしく足を組み、大きくのけぞり、煙草に火をつけ、ため息をつくようにその煙草をふかす。

そうか、勘違いか、まあ、なら仕方ない…。

天井の隅を見つめ、目を細め、その目をゆっくりつぶり、もう一度煙草をふかす。

煙草を面倒くさそうに灰皿に押し付け、間髪入れずにもう一本の煙草に火をつける。

その間、鉄郎は目の前のパソコンでSEOのなんたるかについて調べているようだ。



 ぶつぶつ言う私の見つめるなか、鉄郎はパソコンの画面に目を走らせ、

「コレデアレバ、オ任セクダサイ。今、完全ニ把握シマシタ。」

私は横柄なその自分の挙動をどう収めようか必死で考え、何も思い浮かばず、大きく目を見開く。

鉄郎はパソコンをいじりだす。

て、鉄郎君、さ、流石だね、若い世代は違うなー。

などと、取り繕いながら私は揉み手を始めて微妙な笑顔を取り戻す。

そして、私は席を立ち鉄郎の背中に回り、首を延ばし、パソコンの画面に目をやる。

鉄郎の肩に手をやり、僕が見込んだだけのことはあったよ、と先ほどの態度とは180度違う態度をとり、その対策について聞いてみる。



「マズ、背景ト同ジ色ノフォントデ、キーワードヲ羅列シマス。ソノ他、CSSデ、出力サレナイ部分ニモキーワードヲヒタスラ記入シマス。ソレト被リンクヲ購入シ、ガッツリ被リンクヲ増ヤシマショウ。」

私も自分のキャラ崩壊を感じつつ、突っ込みを入れる。


鉄郎。それもう、 全部駄目なやつや。

2017年4月22日土曜日

~過去の追憶~ 高洲海浜公園から若洲海浜公園へ

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 高洲海浜公園。

とても綺麗な公園だ。





 私はギマとの長い攻防から、徐々に護衛の腕を上げていった。

この頃はまだ、投げ釣りである。

ギマからの襲来が減り、これで最後とばかりに手の平サイズの蟹に襲われることが一度あった。



蟹はカニ、という可愛い響きとは裏腹にとんでもなく凶暴で、指でも挟まれようものなら切断されるほどの鋏力を持ち合わせていた。

私は恐怖におののき、カニには結局海にお帰りいただいた。

しかし、その後は私の護衛を恐れ、魚はすっかりと息を潜め、イソメに傷一つ付かずに護衛を終える日が続いた。



 高洲海浜公園。

公園から50m程の沖合いで漁船が網を投げ、エンジンの轟音を響かせる。

どこからかやってきた大型の船が土砂を海底に投げ入れている。

自転車でふらふらと散歩に来たオヤジが最近は釣れねえなあ、とぼやく。

近くの境川では大きなハゼがいたが、最近はそこで牡蠣だか貝だかを乱獲していく輩が増え、ハゼも随分減ってしまったと嘆く。

なにやら、悲しげな話ばかりであった。

その中で、私の護衛は完璧に近いものになっていった。

そして、私は有頂天になっていた。



 私は自分の護衛能力に自惚れ、自信過剰となり、酒におぼれる日々が続いた。


酒を飲んでは、酒場の店主に護衛自慢をし、深夜の町を徘徊した。

そんな時だ。

私が社長に出会ったのは。



 いつものように酒を浴びるように飲み、 朝方まで町を徘徊し、そのままガードーレールにもたれ掛かり意識は朦朧としていた。

アルコールでぼんやりした意識のなか誰かが駆け寄ってくる。

妻だ。

心配になって探しに来たのだろう。

妻が私を起こそうと声をかける。

しかし、私はその驕れから、誰のお陰でイソメが暮らしていけると思ってるなどと暴言を吐く。

その時だ。

誰かが私の頬を殴りつけた。

社長だ。



私はもんどりうって近くのごみバケツに頭から突っ込む。

乾いたワカメや黒くなったバナナの皮の中で朦朧とする意識の中に、何かが聞こえた気がした。

若州に、若洲海浜公園に行ってみろ。

若洲…。

あの複雑な人工磯。

入る間もない堤防。

優しいオヤジ達。

そして、その雑踏から逃げるように帰ってきたあの日

昔の記憶が私の中に再生される。

私の護衛の腕も上がってきた。

今なら立ち向かえる。

私は有頂天になっていた自分を恥じ、反省し、心に決めた。

よし、若州に行こう。

2017年4月21日金曜日

ドッコイショ、サテ。

万太郎カラモラッタメモ用紙ヲ、パソコンデ、アケテミマショウ。

カチカチ、カチ、カチ、ターン。





ン、ナンーダコレ?



不定期連載恋愛携帯海老SF小説
第六回
海老美のことでもう一つ気づいた、と言うか教えてもらった不思議なことは、海老美は近くにいる人の感情がわかるという。不思議なことだが、相手が怒っているとか、うれしいとか、楽しいとか、そういう感情がわかるらしい。たまにわからない人もいるらしいが、ごく稀で、ほとんどの人は近くにいるとなんとなくわかるのだそうだ。だとすると、僕が好意を持っていることも、ばれているのだろうか。海老子の手前もあるし、あえてそれは口に出さずにいた。非日常的なこんな関係が気に入ってたし、口に出して確認などしてしまったら何かが壊れてしまいそうで。今の不動産案件の視察として、実家の、出会った頃の場所に一度行ってみないかと、提案してみた。海老美はとても喜んでくれた。僕の心は海老美に惹かれていた。

2017年4月20日木曜日

2メートルを超えるアリゲーターガーを釣る!

どうも皆様おはようございます。
めんどくさがり@万太郎です。



 事務所の電話がやかましく鳴る。

「もしもし、こちら電子殲滅…」

がちゃり。

私は電話を叩きつけるように切った。

間違い電話だ。

暖かくなるとおかしいやつが増える。

しかしすぐさま電話は、再度けたたましく主張する。

仕方がない。

電話の向こう側は電子殲滅隊だ。

電子殲滅隊は、さよならなど言ってない勝手に書くな、勝手に終わるなと、がなりたてる。

面倒くさい。

私は前回言った2m超は釣ったのかと聞くと、釣ったと即答する。

私は部屋の隅を見つめ舌打ちをする。

意気揚々だ。

いよいよ面倒くさい。






 ふーん。

私は、電子殲滅隊の仕事はどうもネタにしずらくやりづらいなどととても言えず、適当に相づちをついて電話を切った。




さよなら電子殲滅隊。



ps.モスモスは3,4日で針金に戻るみたいだ。


そして、水をかけるとまたふっくら。


こいつ、生きてるぞ。


2017年4月19日水曜日

新人歓迎会 ~若洲サイクリング~

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 事務所で社長に海老被害の報告が終わると専務に呼ばれる。


くーん(おい、新人も入ったことだしわかってるよな、あれやらなきゃな。あれ。)

鉄郎の歓迎会のことだろうか。

くーん(サイクリングだよ、サイクリング。)

そんな話今まであったのかと思い巡らせたが、記憶にひとつもない。

くーん(さあ、行くぞ。)

専務は嬉しそうにリードをくわえて走り回っている。

そういうことで、鉄郎と家族、専務を連れ、若洲海浜公園にとんぼ返りした。



 そういえば、サイクリング等やったことない。

午後の若洲海浜公園は駐車場で並んでいる。

15分程並んで駐車場に止める。

待ちきれなくなった子供と専務が勢い良く車から飛び出す。

そしてやはり、自転車貸し出しコーナーも並んでいる。



 ここで若洲のレンタル自転車についてまとめておこう。

大きく分けて3種のレンタルがあり、①普通、②特種、③電動とあり、それぞれレンタルの受付場所が違うので注意が必要だ。

普通は園内を回ることのできる自転車で、いわゆるママチャリとタンデムというのがある。

タンデムとはサドルが二つ、ペダルが二つ付いたもので二人乗り専用の自転車だ。



特種とは10m四方程度の中のみでの使用となり、園内を自由に運転できない。

しかし、正に特種な自転車がたくさんあるので、これはこれで楽しめるはずだ。



電動(バッテリーカー)はこぐのが楽チンな電動自転車というわけではなく、遊園地に良くあるような、パンダさんの乗り物だ。



 10分ほど待っただろうか。

私はタンデムを借り、娘と普段は行くことのない巨大風車へと走らせる。



自転車に乗るのは随分久しぶりだ。

後ろで娘も漕いでいるので楽チンである。

普段遠目にしか見ない風車を眺め、その大きさに改めて震撼する。

そして、子供の遊具が多数ある広場を回る。

私の海老やイソメの護衛はここで役に立っているのだろう。

子供から大人まで屈託のない笑顔で遊んでいる。

私はまた、改めて自分の任務の大きさを実感した。



    一度サイクルセンターに戻ると、専務に挨拶して、堤防の方に向かう。

いつものトイレ、いつものショップを自転車から眺めるのは新鮮だ。

堤防、人工磯を右手に高台から海を望む。

いつもいる前線を高台から自転車に乗って眺めると、いつもとは違う風景に驚く。



 こんなに広かったのか。

海老の護衛だ。

竿先や道糸、浮きばかり集中してしまう。

だが、広い視野での護衛も必要なのかもしれない。

今回は公園すべてを一周するのは辞めておいた。

妻とともに専務をサイクリングセンターに残してきたからだ。



 一通り遊び、楽しかった、また来たいなどと感想を述べあいながら、車に戻る。

後部座席のドアを開け、私はしまったと思う。

そこには鉄郎がふてくされた姿で横になっていた。



2017年4月18日火曜日

4月16日護衛ミッション 若洲海浜公園 後編

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



鉄郎を連れ、人工磯へ。

それぞれの仕掛けについて教えながら、準備をする。

今日もさほど混んではいない。



いつもは近くにいる海鳥がいつもより沖の方で羽を休めていた。

後ろで鉄郎が見守るなか、護衛についてのいろはを教える。


じきにマキエをつくってもらう、タモをもってもらう等してもらうかもしれない。

今日は足元から5mくらいの距離に仕掛けを投げ入れる。



 しばらく護衛は順調に続くが、10mの隣に浮き釣りのオヤジが陣取った。

腰から手拭いをぶら下げ、見るからにベテランだ。

オヤジは仕掛けを作り終え、マキエを投げる。

テンポ良く投げる。

これは、私とのセッション(合奏)を望んでいるのが知れない。



オヤジが海老を投げる。

私がマキエを撒く。

オヤジがマキエを投げる。

私が海老を引き上げる。


オヤジがマキエをひとつ撒けば。

私がマキエを二つ撒く。

するとオヤジが三つ撒く。

まるで、息のあった餅つきのようだ。

徐々に私とオヤジはボルテージをあげる。

そして、ついに私は歌い出す。

♪レツゴー、突き抜けようぜ♪

オヤジが待っていましたとばかりにマキエを投げ、着水音のビートを刻む。

海の中では、煙幕の中で私とオヤジのリズムに合わせて海老の踊りが感じられる。

海老は足を大きく上げ、腕を全力で回し、体全体で喜びを表現する。

私の歌声は人工磯に響き渡る。

♪最後まで諦めちゃいけないぜ♪

オヤジが私に目で合図を送り、私が海老に視線を送る。

海老はそれに呼応して足を踏み鳴らし、オヤジはさらに激しくビートを刻む。

私は全力でシャウトをし、全員のはち切れんばかりのパフォーマンスを一つにまとめ上げる。

こうなれば完全に無敵だ。

三位一体のセッションがここに完成した。



 すると、私の浮きがふわっと沈む。

私は釣竿を振り上げる。

手応えだ。

リールを巻き、 釣竿をしならせる。

隣のオヤジが心配そうにこちらに視線を向ける。

後ろでも鉄郎が心配しているはずだ。

私は釣竿を振り抜く。

針についていたのはこいつだ。



そう、身代わりの術だ。

海老の危険を感じ、私はセッション中に身代わりの術を施していたのだ。

このぐにょぐにょの変なものに替えられた海老は今頃、物陰で息を潜めていることだろう。

この術で私は何度海老やイソメを救ったことか。



 私はここで一息つき、一連の動きについて鉄郎に説明しようと、後ろを振り返った。



いない。

落ち着け、これがゆとり世代だ。

私は怒りをこらえつつ、海老の付けかえをする。



 そして気を取り直し、前々回、イソメが傷を負っていたように見えたことを思い出す。

タイコリールか。

私はおもむろに道糸を切り、浮きをはずす。

仕掛けだけを道糸に結び直し、海に投げ入れた。

足元の岩場の間に探りの仕掛けを落とし、ゆっくりと上下させる。

これは…。

ここに、私は新しい護衛手段であるフカセ釣りを習得した。



 この後も大きなミスもなく護衛をし、被害ゼロに押さえた。

釣具を片付け、帰路につこうとし、フカセ釣りに夢中になり鉄郎の存在を忘れていたことに気づいた。

ゆとりへの怒りとともにこの若洲に置いて帰ろうかとも思ったのだが、そういえばあれは、サーチエンジンなのだ。

御気分を損ねるわけにはいかない。

このブログの行く末がかかっている。

岩の下を覗いてみたり、芝生を眺めたりしていると、一匹の猫が走ってきた。

この間見かけた猫だ。

すると、そのあとを鉄郎が追いかけてきた。

私は走ってきた鉄郎を右手でわしづかみにすると、そのまま車の後部座席に投げ入れ、帰路についた。


本日の被害
海老 0




足元にエイが見えたよ。イエーイ。ボーズ。