2017年8月24日木曜日

7月23日 沖縄名護漁港 出向釣り

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。


 護衛は相変わらず完璧だ。

そんな私の護衛の腕を見込んでか、沖縄に出向要請が出た。

7月23日、大潮、満潮6:00、干潮12:00。

家族をホテルのプールに残し、反対を押し切って名護漁港に向かった。


一人レンタカーを運転していると、後ろの座席がごそごそという。

私は驚きと恐怖でブレーキを踏み、停車ランプをつけ、後ろを振り向く。

そこには妻がいた。

子供たちは一緒に来ていた祖父母に預けたと言う。

一言で言えば、自分も釣りてえ、と言う事らしい。

馬鹿な。

釣りは知識と経験だ。

こんなところに女子供が出てきてはいけない。

私は彼女を説得する為に、延々と沖縄での釣りの危険について話した。

ここは沖縄だ、いつもと勝手が違いすぎる、経験の積んだ私だからこそなんとかなるのだ、魚の数、大きさだっていつもの場所とは明らかに違うだろう、ソーキ蕎麦はうまいなあ、あとゴーヤも忘れてはいけない、東京で飲む泡盛とは明らかに違う、だが、昨日の海鮮丼は個人的にウニが入ってなくて少し残念だった、シークワーサーの缶チュウハイはお土産に決定だ、それに、名護漁港と3回言ってみて欲しい、なごぎょこう、なぎょご・・・、そう、噛むのだ・・・

仕掛け一揃えは東京から持ち込み、釣竿はフィッシングステップという24時間営業の釣具屋でレンタルすることとした。



その釣具屋でイソメを調達しようとするも、アオイソメなるものはこの地にはないと言う。

赤イソメ。



初めて目にするものだ。

今回はこいつの護衛をすることとなる。

簡易的なサビキえさも一袋購入した。

名護漁港はそこから車で一分二分だ。。

漁港に着いて、テラスに出る。

柵もあり、完璧な足場もあり、まさに釣りにはうってつけの場所だ。


そして、海の底まで見える透明度。

何よりも驚いたのが魚の数だ。

私は恐れおののき、そのまま踵を返そうかと思ったほどだ。

仕掛けはウキの下にサビキ仕掛けをつけ、その下に本命のメジナ針をつける。

サビキ餌を投げ込み、惑わせ、メジナ針でイソメを防衛する寸法だ。

仕掛けを投入すると、それだけで小さな魚がイソメに群がってくる。

つつかれるイソメ。

ある程度の棚まで仕掛けが降りた事を確認すると、アミコマセを撒く。

小さな魚が全力で集まってくる。

仕掛けを投入し、15分ほどで私のイソメがやられる。

食ってきた魚はオジサンと呼ばれているものだ。


しかし不思議と、食われた赤イソメが笑っている。

そして、手元で待機している赤イソメたちも手を叩いて笑っている。

陸に上げられたオジサンもなぜか笑っている。

右手の橋では地元の中学生くらいだろうか、海に飛び込んで遊んでいる。

左手ではシュノーケルをやっている子供たちもいる。

ここは漁港だというのに、だ。

ここではいつもの常識が完全にひっくり返っている。

食われようが、食おうが、イソメも魚も人間も。

この海のように、空のように境界線等持たず、みんな笑いあって生きているのかもしれない。

私は悟りを開き、そこに真実を垣間見た。

空(くう)だ。

そう思って仕掛けを投げ込むと。







ふと、腕時計を見やると随分な時間だ。

時間が経つのが早い。

もうそろそろ戻らなければ、と妻に伝えると、何か根がかっている様だと言う。

少し移動をして竿を強めに立ててみることを提案する。

どうやら何か魚がくっついているらしい。

外野の赤イソメから大歓声が上がる。

不思議な場所だ。

しかし、随分と大きな魚らしく、上げていいかどうかわからないと妻が言う。

私は妻から釣竿を預ると、引きを試してみた。

なるほど、なかなかのサイズだ。

しかしこの大きさであれば引っこ抜ける。


  私は妻に大丈夫、力は要らない、釣りは知識と経験だ。

と静かに言い放つ。

 そして・・・。


ぶちん・・・。





 背中にきれいな空からの、沖縄の強いの日差し、妻の冷たい視線を浴びながら釣竿を片付けた。



 フィッシングステップに釣竿を返却に行き、手続きをした。

後ろからラグビーでもやっていそうな強面の男二人がクーラーボックスを前後で持ち、店員の前に音を立てて置く。

中からは60cmは超えるだろう、魚が2匹、3匹顔を覗かせた。


 帰りの車中で妻の罵声が止まらなくなった。

 自分の小さいのは調子よく釣っておいて、ひとの魚は逃がしたのか、だいたいあんたは、毎週のように釣りに行っている癖に、その癖何も釣ってこないで、何を偉そうに知識だ経験だだの、大体釣りの準備はしっかりするくせに、服は脱ぎっぱなし、クローゼットは開けっ放し、机の上は汚い、洗濯物の干し方は雑、魚の処理をした後は散らかしっぱなし・・・、


 私の心は空(むな)しさでいっぱいになった。







お土産に買ったポスター。


1000円也。


2017年8月19日土曜日

ペンギンウキを作って、ほんわか。

皆様どうもおはようございます。

万太郎です。


 今回はペンギン浮きを作ってみようと思う。

 

 釣りは男のスポーツであるからだろうか、道具にキワモノが少ない気がする。

特に浮きなどは釣りをしている最中眺め続けるものなので、お気に入りのものでありたい。

ということで、キャラクター的なものを使用した浮きの作り方をご紹介したい。

とは言っても、棒浮きの棒の部分にキャラクターをくっつけただけである。

カップホルダー釣り竿の件を見ていただいた方ならわかるであろうが、私の作るものは簡易的であり、雑である。

今回も有り合せの物しか使わない。

この浮きは使えば釣果が伸びる、釣りやすくなるという物では決してない。

逆に、釣れなくても楽しい、を演出したものである。




 まず、材料、道具として。

すべてハンズで揃います。

ハンズ様様。

①材料
直径3mmの丸棒 クリップ クリアファイル 卵型発泡スチロール ガンダマ、カミツブシ等(重さ調整用) お好みのペンギン(ペンギンでなくても)






②道具
ヤスリ 接着剤(水に強いもの)

①は全部で1000円程度で揃うが、3,4個は作成できる量になる。



 まずは浮きの重りの部分から作成する。

クリアファイルを円状に切り抜く。

直径は4,5cm。






これを中心角120度程度の扇状に更に切り抜く。


切り抜いたものを丸めて、ホチキスで止める。


急に色が変わったのは・・・、気にしないで下さい・・・。

円錐状になったら、先端に棒浮きの棒を通す為、3mm径程度切り抜く。



更に、切り抜いた2,3mm上辺りにクリップを通す為の穴を開ける。

クリアファイルなので、シャーペンの先端でも、別のクリップでも強めに刺せば穴が開く。



開いた穴に、クリップを差し込む。


これがスイベルを通す穴の代わりになる。

下図のようにクリップが棒に絡むように固定すれば出来上がりである。

後ほど接着剤を投入するので、ここではしっかりと固定する必要はない。





  次に、浮きの部分を作成する。

卵形発泡スチロールは長手方向中心に穴が空いているので、この穴に棒を差し込む事を考慮し、お好みのキャラクターが乗る様にヤスリで削る。

いとも簡単に削れてしまうので、逆に注意が必要かもしれない。

出来上がったら、これをおもむろに棒に差し込んでみる。

乗せるキャラクターによって、ペンギンはお尻に穴が空いているものであったので、棒を少しはみ出させた。

キャラクターを固定させる前に接着剤を塗っておく。


ペンギンを刺して固定できたら、くっつくまで放置。



 最近あまり見なくなったが、イヤホンジャックに刺すタイプのものであれば、棒を控えめにしておき、開いている穴にピンの部分を挿せばしっかり固定できそうだ。







  最後に、重さ、浮力の調整だ。

最初に作成した棒に付随した円錐のクリアファイルの部分にガンダマ、カミツブシをお好みの分だけ入れ接着剤を流し込む。







浮き全体を持ってみるとわかるのだが、キャラクターの部分はえてして重い。

市販の浮きに如何に無駄がないかがよくわかる。

重りが足りないとキャラクターの部分が安定しない。

重すぎると使用する時に難儀になるので、ここで調整をしたい。

また、発泡スチロールの浮きの部分も改めて削っていけば、浮力の調整になるので、重りの量と削り具合でお好みの浮きが作成できる。

出来上がったのが以下である。



 これで釣りをすれば、釣れなくてもほんわか、周りの方もほんわか、釣れたら2重の喜びが得られること請け合いである。

使ってみるとこんな感じ。


なかなか風流。


  実際に釣ってみた。

  第二弾。



こんなんでもウキの最低限の機能は果たしている、ということで。




  しかし、使ってみたところの課題はある。

白と黒では海の中にあって、見やすい、とは言えない。

やはり、ウキのスタンダードな色と言えば、黄色かオレンジなど明るい色がいいであろう。




  黄色い彼で新しくウキを作ってみよう。


作り方は同じなので省略する。

この黄色い彼はペンギンに比べ少々重い。

なので、棒の先端に先ほどのペンギンと同じくらいの重りを入れたのでは釣り合わない。


そこで、割りびしの中を二つほど、重さで2gほど先端の重りに追加した。


これで、重りがしっかりと沈み、黄色い彼が立ち上がることができた。

だが、少々傾いている。

これは重りが棒に対して傾いていたり、黄色い彼の立ち位置のせいだったりするのだが、発泡スチロールを削って解決することができる。

浮きの強い方を削るので、上の写真の場合、向かって左側と手前を削ることになる。


削ってみたがまだ少し傾いている。

さらに削ってみたのが以下である。


まっすぐになった。


発泡スチロールの削り具合はこんな感じ。

見た目は宜しくない。


釣果はまた後程。

‐‐‐‐‐後日ーーーーー

釣果。

小さいけれども。


実際の浮き動画。



ハロウィンバージョンのこんな浮きもどうか。


作り方はこちら

2017年8月4日金曜日

7月三連休 茨城鹿島港釣園 家族釣り

皆様おはようございます。

万太郎です。


 家族がたまには釣りに付いていきたいと言う。

私は躊躇った。

遊びではない。

危険すぎる。

しかし。

家族にも私の仕事の姿を見せるのは大切なことだ。

子供は親の背中を見て育つと言う。

危険だなんだと、けちなことを言っていては子供は育たない。

だが、若洲は混みすぎている。

何よりも魚との遭遇率が低い。

これでは子供たちも参考にならないだろう。

私は譲歩して、河岸を変えて家族を連れて釣りに行くことにした。



 少々足を伸ばし茨城の鹿島港釣園に向かうこととした。



ここは、入場料を取るが、大人200円、子供100円ととても安く、駐車料金だと思えばなんてことはない。

何よりも、子供の体験を考えれば、そのようなけちなことは言わないものだ。

そして、足場もよく、フェンスも備えられている。


 朝早くに出発し、8時前にはここにたどり着いた。

7時開園なのだから、距離を考えれば早く着いたと言えるのだが、甘かった。

入るのもぎりぎりなほどの混み具合だ。


しかし、海は透き通り、魚が泳いでいるのも確認できる。

若洲で30cmの底は闇であるのが嘘のようだ。


 両隣に声をかけ、少し狭いが釣座を確保した。

子供の分、妻の分の仕掛けを用意する。

子供と妻はサビキであろう。

自分の仕掛けを作っている最中に、妻の仕掛けに魚が食いついたようだ。

この、サビキと言う仕掛けは擬似護衛だ。

針に海老やイソメをつけないのだ。

初心者にはこれがとてもよいだろう。

それにしても、これほど早くやられてしまうとは。

かかったのは小さな鯖だ。

子供は掛かった魚に歓喜し、サビキ餌に群がる魚を見ては歓声を上げる。


 連れてきてよかった。


 そう思いつつも、掛かった魚を針から外し、自分の仕掛けを作ろうとした矢先に、子供のリールが糸絡みしたという。

せっかくいつもと違う海に、魚が見え隠れする海に、自分の仕掛けを投げられないもどかしさはある。

しかし、子供であれば喜んで絡みも直す。

リールの絡みなど軽いものだ。

ようやく直った矢先に、妻の仕掛けに魚が掛かる。

魚とってー、と呼ばれる。


 ・・・。


 家族で楽しめるのだからいいものだ。


 魚を針から取ると、今度は子供の針が服にかかったと言う。

何でも経験だ。

カエシが付いているから気をつけなければいけない。

子供がまだー、とうんざりした顔をしている。


 ・・・。


 針をようやく服から取り、やっと自分の仕掛けを作り終えた。

私はイソメの防衛をすることにした。

仕掛けを投げ入れ、一息つく。



なかなかいい場所ではないか。

浮きを眺め、水平線を眺める。

私は感慨に浸り、今日と言う日に感謝した。

と、視界の端から子供が持っていたはずの釣竿が倒れ掛かってきた。

子供は?

あわてて振り返ると、備え付けられたベンチに座って携帯ゲームをしている。

到着1時間弱、既に飽きたというわけだ。

この・・・。

せめて自分の仕掛けを作る前に飽きてれば、それをそのまま使ったのに。

いや、今日は子供たちに親の背中を見せに来たのだ。

そんな事に腹を立てるほどけちではない。


 妻がサビキカゴにアミエビを入れるのが面倒だと言う。

確かに餌変えは面倒だ。

少々ぶっきらぼうになっていた私は、もうそのまま撒いてしまえと提案した。

勺で撒き餌を撒く。

それを見た子供が反応した。

子供が調子に乗って、次々にあみこませを撒く。

その適当な撒き餌で魚が掛かることはなく、撒き餌のみが順調に減っていった。

半分どうでもよくなってきた私は見て見ぬ振りをしたが、程なくして、あみこませがなくなったと私に報告する。

仕方なくお金を渡し、売店にお使いにやった。


 あみ姫というチューブタイプのあみこませを買ってきた子供は、また撒き餌をしては携帯ゲームをしている。

私のことなど見もしていない。


 そうだ。

私の仕事を見せねば。

私のフィールディングを見せれば、子供もこちらに食いつくはずだ。


・・・。


・・・。


2時間経過。


・・・。

気づくとそこに。

ベンチの下には、あみ姫3本が力なく横たわり、ベンチの上には、子供が買ってきたアイスとお菓子の残骸がだらしなく散乱していた。

クーラーボックスの中は小さな鯖が2匹。



 私は3人分の釣竿を片付けながら、子供に聞いた。

ここで、いくら使ったんだ。

3000円くらいかなー、何で怖い顔してるの? けちー。




どこでも混んでますよ。ぼくはボーズ。



「けち」のすすめ 仏教が教える少欲知足 (朝日文庫) [ ひろさちや ]