エビ釣り万太郎です。
久々の社長からのお達しだ。
荒川におるのなら手長だろう、と。
手長とは手長海老のことのはずだ。
手長海老のメッカと謡われたこともある場所ではあるが…
そもそも私はエビを護衛する任務だったはずだ。
種類が違うとはいえ、今度は捕獲せよ、とは。
まむがでいうならば、ムネアツ、もしくは胸糞な展開であるかもしれぬが、現実はなかなかそうはいかない。
何せ手長がいるかどうかもわからんのだ。
釣るためのエサは…うなぎ用に購入した賞味期限のかなりきれたレバーでよかろう。
腐りかけの方がよく食うとも聞いたことがある。
早速荒川へ赴く。
仕掛けを作り、エビのいそうなポイントに投げ込む。
数回投げ込んでみると、絵面的によいと思ってつけた棒浮きでは流れの影響を受けすぎて、仕掛けがうまく落ちない。
仕方なく浮きをはずし、ミャク釣りでいくことにする。
根がかること数度。
開始20分、ついに手応えを得た。
その生き物は透明感があり、エビのようなフォルムにも見えたような気がした。
いた。
しかし。
私の背後から今までの助けられなかったエビたちが耳元でささやく。
「だめ、それは私たちのもの」
私は背筋に悪寒がはしり、ついぞ、その釣れそうになったものが針から外れて行くのを見守る。
… 。
いったい今のは… 。
私は気を取り直し、再度仕掛けを落とすものの、今回はこれ以降何かの手応えを感じられることはなかった。
手長はいるはずだ。
だが…。
朝方、二時間程度の釣行。
納竿。
ただばらしただけですわ、エビ釣りむつかしいっすね。
0 件のコメント:
コメントを投稿