貴方に会えてよかった…。
本当に…よかった…。
……
皆様おはようございます。
万太郎です。
10月16日(月)、10月17日(火)。
ど平日である。
私は家族を伴い、伊豆に行くことになった。
伊豆。
特に今回、伊東の方に行くことになっている。
海沿いを車で走るだけで釣具屋が乱立し、釣り場所が散見される。
家族の一瞬の隙をついて、一瞬でも釣り竿を振り回したい。
だが、その家族の目のほかに大きな障害があった。
台風だ。
天気予報では10月16日(月)は終日雨、10月17日(火)は雨のち晴れ。
この隙をつくことができるだろうか。
車のトランクに釣具を忍び込ませ、その朝を迎えた。
10月16日(月)。
とにかく雨だ。
まさに台風の近い本気の雨だ。
朝は様子見だ。
道中も完全に雨。
道中も完全に雨。
ホテルについたが、予めグーグルマップで狙っていたホテル前のポイントは厳しい状況だ。
家族には、何かそわそわしていないかなどと突っ込みを受けつつも、やはり今日は諦めねばなるまいか。
この日は仕方なく、酒を飲んで寝ることとした。
10月17日(火)
やはり、この日も雨だ。
しかし、午後からは晴れ間も見えるという予報だ。
家に着くまで、だ。
家に着くまでが釣りである。
チャンスはまだある。
私は想いばかりが募り、魚に、あいつに会いたい、その想いだけが大きくなっていくのを感じていた。
しかし、チェックアウトは10時。
この時間までやはり天候に恵まれず。
もうホテルでの釣りは諦めねばなるまい。
だが、釣り自体を諦めてはいけない。
まだ帰り道にも沢山の釣りスポットがある。
チェックアウトを済ませ、車に乗り込む。
天気も悪いので特にどこかに寄らずに家に向かうことになる。
私は、ぐずぐずと干物屋などに無意味に立ち寄り、買いもしない干物ウインドウショッピングを存分に味わった。
流石に家族も干物ばかりでうんざりし、早く帰路につけ、と私を急かす。
昼食をとる。
だめだ。
伊豆の海鮮の味も全く感じることができない。
雨足は弱まらない。
時計の針は13時を回っている。
ついに高速道の手前の休憩ポイントまで来てしまった。
ここで高速道路に乗ってしまったらもう、伊豆の釣りスポットに寄ることはできない。
私はぐずぐずととんでもない値段の干物を睨みつけ、この場での待機の提案、別の場所への誘導などあらゆることを考えた末…。
私は一つの解にたどり着いた。
ここだ。
遅くなることはできない。
10月17日(火)
やはり、この日も雨だ。
しかし、午後からは晴れ間も見えるという予報だ。
家に着くまで、だ。
家に着くまでが釣りである。
チャンスはまだある。
私は想いばかりが募り、魚に、あいつに会いたい、その想いだけが大きくなっていくのを感じていた。
しかし、チェックアウトは10時。
この時間までやはり天候に恵まれず。
もうホテルでの釣りは諦めねばなるまい。
だが、釣り自体を諦めてはいけない。
まだ帰り道にも沢山の釣りスポットがある。
天気も悪いので特にどこかに寄らずに家に向かうことになる。
私は、ぐずぐずと干物屋などに無意味に立ち寄り、買いもしない干物ウインドウショッピングを存分に味わった。
流石に家族も干物ばかりでうんざりし、早く帰路につけ、と私を急かす。
昼食をとる。
だめだ。
伊豆の海鮮の味も全く感じることができない。
雨足は弱まらない。
時計の針は13時を回っている。
ついに高速道の手前の休憩ポイントまで来てしまった。
ここで高速道路に乗ってしまったらもう、伊豆の釣りスポットに寄ることはできない。
私はぐずぐずととんでもない値段の干物を睨みつけ、この場での待機の提案、別の場所への誘導などあらゆることを考えた末…。
私は一つの解にたどり着いた。
ここだ。
遅くなることはできない。
私は最後の手段だと踏ん切りをつけ、干物を手に取り家族のもとへ交渉に向かった。
…
10月17日(火)PM6:00
雨は上がり、私は釣具を持ってこの場所に降り立った。
伊豆より、釣り場を求めて。
どうしても釣りを諦めきれない私は、帰ってから一人で釣りに行くことを提案したのだった。
眉間にしわを寄せた家族を説得し、旅行の片付けも早々に、車を走らせたのだった。
やはりここになるのか。
若洲海浜公園。
誰にも迷惑をかけずに釣りをする選択肢。
家族を家に送り届けてから、単身向かう。
これしかなかった。
しかし、平日、台風一過とはいえ人がいるものだ。
慣れた手つきで仕掛けを作り、竿を投げる。
温泉が心地いい季節になってきてしまった。
…
10月17日(火)PM6:00
雨は上がり、私は釣具を持ってこの場所に降り立った。
伊豆より、釣り場を求めて。
どうしても釣りを諦めきれない私は、帰ってから一人で釣りに行くことを提案したのだった。
眉間にしわを寄せた家族を説得し、旅行の片付けも早々に、車を走らせたのだった。
やはりここになるのか。
若洲海浜公園。
誰にも迷惑をかけずに釣りをする選択肢。
家族を家に送り届けてから、単身向かう。
これしかなかった。
しかし、平日、台風一過とはいえ人がいるものだ。
慣れた手つきで仕掛けを作り、竿を投げる。
温泉が心地いい季節になってきてしまった。
魚もなかなか上がってきてはくれない。
時間が過ぎるばかり。
PM9:00。
もうそろそろ帰らなければ。
最後の一投にして納竿にしよう。
!
何かが反応している。
こんな日はあいつに会いたい。
来い。
来てくれ。
…。
一匹の魚がそこにいた。
貴方に会えてよかった…。
本当に…よかった…。
私は感極まり、釣れた魚を抱きしめた。
魚は居心地悪そうにしていたが、私の様子に気づき、諦めたように私の肩を叩いた。
腕時計を確認すると、もう行かなければいけない時間だ。
私はその後、魚を優しく元の海へリリースした。
魚は自分のひれの動きを確認し、元気よく沖に向けて泳いで行った。
本当に…よかった…。
私は感極まり、釣れた魚を抱きしめた。
魚は居心地悪そうにしていたが、私の様子に気づき、諦めたように私の肩を叩いた。
腕時計を確認すると、もう行かなければいけない時間だ。
私はその後、魚を優しく元の海へリリースした。
魚は自分のひれの動きを確認し、元気よく沖に向けて泳いで行った。
はー。めでたしめでたし、と。
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