どうも皆様おはようございます。
万太郎です。
私の生業はブログ創業から再三再四記載していることであるが、エビ、又はイソメの護衛である。
釣り糸を巻きつけた釣竿を持ち、その糸の先端にエビ、又はイソメを付け、海に投げ込む。
海の中なのだから、当然魚がいるわけであり、その魚がエビ、又はイソメを食いにくるというわけだ。
だが、簡単に食われるわけにはいかない。
釣り人はエビ、又はイソメを操作し、魚の強襲をかいくぐるのだ。
私にはその才能があるのであろう、周囲の釣り人のエビが大いに魚に食われているときでさえ、私のそれは無傷、狙われることすら少ない。
ここ、若洲に派遣され2年ほどになる。
もうそろそろこの現場も手馴れたものだ。
先週白ジャケットに教えを説いて一週間。
しかし。
「グレにこれだ。」を使うのはいかがなものか。
私ほどの腕と経験があれば、こんなものを使わずともしっかりとした防衛はできるはず。
「グレにこれだ。」は付け餌としてのオキアミに漬け込むと、魚があまり寄ってこないのでは、という検証は前回行えたはず。
「グレにこれだ。」は撒き餌に一回し掛ける。
この程度でないと味が濃すぎるのやも知れない。
塩分の濃すぎる漬物は食えないのと同じ原理なのだろう。
まだ暑さの続くこの時期。
今まで通りの護衛でも全く構わない。
だが、私の護衛好奇心が語り掛けてくる。
白ジャケット同じ場所、同じ棚で守ってみるんだ、と。
私の一流の腕であれば守れないわけはない。
棚を2.5ヒロ、足元10m程の場所に仕掛けを投げ込む。
と、撒き餌もぴたりと同じ場所へ。
もちろん、前回白ジャケットがいた場所と別の場所なのだから海面は別の様相であることは想像に難くない。
しかし、ここが。
やられた。
そう、手元が狂ったわけではない。
ふざけたウキを使っていたから、いや、それも違う。
なにか、今日は、おかしい。
自分の腕を確認すべく、もう一度同じ場所へ。
しばらくして。
やはり同じように。
空が明るくなり、徐々に。
撒き餌を投げる間もなく、ウキが沈んでいる。
これでは。
いや、これは?
襲われるエビ、数知れず、被害甚大。
それはもう、総崩れ。
気づくと。
今まで見たこともないような事態に陥っている。
サバ、サバ、グレ、サバ、
私は空を仰ぎ、エビたちに懺悔する。
エビよ、すまない、涙を流し、帰路につき、社長に報告する。
「うーん、首」
秋はさすがに釣れるんじゃ。すごいよ、いれぐい。ちなみに、これ2018年の9月24日です。