ぷよ万太郎です。
お腹がでてきた。
昔は腹筋も割れ、体脂肪率一桁を維持していた私であるが、今は見る影もない。
考えてみれば当然であり、不平を言うのもおかしい。
何せ20年以上放ったらかしだ。
20年あれば、建物も朽ちるし、車も大抵廃棄され、生命も寿命を迎えるものも多い。
人の腹などどうにでもなるだろう。
やり直しを計らなければなるまい。
私が大学に通っていた頃、研究室の教授が剣道をやっていたとこと。
その教授が毎朝屋上で素振りをしていた。
毎日だ。
やはりその教授は60を過ぎていたがとても健康的であった。
素振りだ。
思い立ったが吉日、夜の10時を過ぎていたが、私は釣竿を握りしめ、荒川へ向かった。
毎日やるのであれば、短時間、1時間程度が望ましいだろう。
そして、こんな時のためにカバンに入れてあったのが上のものだ。
素振りついでである、せっかく素振りをするのだから、釣竿にラインがあった方が良いだろう。
そしてラインがあるのであれば、その先には何か海に投げて不自然でないものを括り付けるべきだ。
私はバイブレーションと書かれたものから試してみることとした。
ダイソーで購入したものはいささかチープであるが、ど素人が使う分には上出来だ。
準備を整えると、早速海へ向かって釣竿を頭の上から振りかぶり、素振りを始めた。
ひとつ!
…………。
ふたつ!
…………。
みっつ!
…………。
1つ振る毎にゆっくりとリールを巻き、丁寧に、ラインをリールに戻した。
筋トレだ。
一振ごとに身体中の筋肉が悲鳴を上げ、めきめきと音を立て筋が切れていく様が想像できた。
そして、リール1巻ごとに指1本1本から手の甲へ稲妻が走り、二の腕から背筋にかけて痛みの神経を伝達する。
向きを変え、巻くスピードを変え筋トレを続ける。
ここのつ!
…………。
とお!
…………。
つぎ、胴!
私は、大きく横ぶりを初めた。
相手の腹の位置に向け、右から、左からと交互に釣竿を振り抜いた。
ひとつ!
…………。
ふたつ!
…………。
…………………………
ここのつ!
…………。
とお!
…………。
ラスト、突き!
私は腰をやや低くし、下半身のバネを利用し、一気に前へ踏み込み、同時に相手の喉元に向け、釣竿を突き出した。
ひとつ!
…………、釣竿がしなり釣竿の先端が跳ねとルアーの動きが震えると、見事にほさきと絡まった。
…………、私は複雑に絡み合ってしまったラインを丁寧に手繰り、暗闇の中ヘッドライトをつけ、絡みを解消させる。
かなりの時間を要し、体も冷えてしまった。
さて……、
腕時計から、1時間経過のアラームがなる。
私は寒さに歯を震わせながら、帰路にたった。
納竿?
ダイソーのクランクベイトがぶるぶるして面白かった!
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