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2023年11月30日木曜日

鉄郎 座学の時間 その弐

皆様どうもおはようございます。
鉄郎でございます。

今日も座学です。

このブログでの不人気記事ナンバーワンのこのシリーズ、続けていきたいと思います。

ナンバーワンはいい事ですからね。

100回くらいやればそのうち何かが起きるかもしれません。


では、さっそく前回の続きということで、例の本を読んでいこうと思います。

まず、この本で気になった、釣れない理由10です。

1.潮が流れない。
2.水温が急に下がった。
3.大きな回遊魚が回っている。
4.潮が澄みすぎている。
5.潮がにごり過ぎている。
6.赤潮、青潮が発生している。
7.台風などの後、底荒れしている。
8.底潮が流れていない
9.不思議だ、食わない……
10.お前さんの腕が悪いからだ

万太郎はいつも 9 ですね。

いや、自分なりにいろいろ考えてはいるはずなんですけどね、そうしないと釣りは面白くないんで。

たまに運で釣れたりしちゃうから質が悪いです。



で、今回は針のお話ですね。

色々な針が釣具屋さんには並んでいます。

ネムリ、流線、その他魚に合わせた、チヌ、グレ、マダイ、ヒラメ、キス、カワハギ、スズキと言った具合に多種多様です。

針の選択の基準は針先形状、フトコロの形、軸の長さと太さ、そしてひねりの有無など。

この本には針の特性に加えて、自分の釣りのスタイルに合わせて針を選ぶと良い、とあります。

万太郎が釣れない理由がよく分かります。

何でもチヌ針使います。

いや、手元にあった残り物チヌでもグレでも流線でも使います。

まあ、そういう意味では自分の釣り方にあった針を選んでるとも言えるんですかね、がはははは。


さて、次はハリスです。

まずは材質、フロロカーボンが大半であるが、ナイロン、腰のあるポリエチレンなどがある。

細い方が良いが、当たったあとバラしやすいという事ですね。

これも万太郎は買ったら使い切りですわ。

そんな中途半端だから小さいのも大きいのも釣れないんでしょうね。

貧乏釣りに釣果無し、とはよく言ったもんですわ、あ、そんな言葉ないか、がはははは。
 
枝ハリスの付け方はシャクリの幅に合わせる、と言うのは初めて聞きましたね。

なるほど。

食ってこない魚には細ハリスで対抗、と。

だがバラしやすいのでドラグとクッションゴムを入れると良い、と。

今度万太郎君に教えてやろうかね、いつまで経っても釣れない釣れない、がはは、アンタ10番だよ、あんたの腕がないわ、がはははは……は。

あれーー。

ぐにゅー。

2023年11月15日水曜日

階下の黒い悪魔

 皆様おはようございます。

万太郎です。


私は家の3階で寝ているのだが、社長は1階に部屋を持っている。


社長はいつも部屋にいるため、3階まで来ることはほとんどない。


だが。


にゃーん。


時計を見ると朝の5時である。


朝方、空腹のときのみ、我慢ができなくなると現れるらしい。


適当に撫でてごまかそうと、頭をぐりぐりやると嫌そうに払いのける。


無視して寝ようとすると、にゃーん、と声を上げる。


仕方がない。


と、ここまでは今まで実はよくあったのだが、じゃが丸が来てからというものこの社長が3階に来るというイベントは激減した。


じゃが丸は階段の近くの檻の中で生活しているのだが、近くを通るものすべてに吠え掛かるのだ。


この日も、私が2回まで下りると、バウバウ!と大騒ぎをする。


社長もこれがイヤなようで、階段の真ん中で、一度下りるのを躊躇するのだ。


私が下で待っていると、勢いをつけており始めた(といってもものすごくノロい)。


階段を下りて檻の目の前に行くと案の定、バウバウ!とじゃが丸が吠え、社長は全速力で階下へと目指す。


じゃが丸は暴れ足りないのか、檻の天井をがりがりと爪でひっかいている。


ようやくここで、専務がなだめようと、檻に近づいてきたのだが、檻からバウバウ!ガリガリ!と大暴れするじゃが丸を見るや否や、くるりと方向を変え、自分の部屋へと戻っていった。


まったく、と誰もいなくなったので、じゃが丸の檻を開けると、全速力で飛び出し、どうやら社長が2階から1階の間で待っていたようで、これを追いかけ、階段をころころと落ちていった(じゃが丸は階段を降りれない…)。





もちろん、じゃが丸無傷です。やんちゃすぎるのも考え物ですね。

2023年11月8日水曜日

新人 じゃが丸 11月8日

皆さま。
おはようございます。
不安障害、万太郎です。

久々の登場になるが、社長がにゃーと言っている。

腹が減ったのかとカリカリをしゃらしゃらと皿に入れてみるもなにか違うらしい。

ついでに専務にもご飯を皿にいれてやる。


だが、専務はお腹が空いてないのか、落ち着きなく特に興味も示さずうろうろとしている。
にゃー。

11月なのに暑いので水か、と思い新しい水に変えてみる。

にゃー。

いや、どうやらこれも違うらしい。

よくよく観察してみると、部屋の隅を凝視している。

視線を追ってみると、何かいる。


黒い毛むくじゃらが檻の中でこちらを見ている。

バウ!

そしてはるか後方からにゃーと聞こえる。

新人らしい。

バウ!バウ!バウ!

黒野じゃが丸というらしい。

バウバウ!

外に出せ、と訴えているようだ。

バウ!

かなりうるさい。

見た目も狼のようだ。


後ろを振り返ると、専務は完全にビビっている。
もう、くーん、とも言わない。


しかし、この黒いやつよりは私は先輩にあたる。

威厳を持って接しなければならない。


おすわり!などと一通りの号令をかけてみるも全く言うことを聞かない。

こ、こいつめ。

いいだろう。

そこから出てこい。

社会の厳しさを教えてやる。

私は檻の引き戸をあけ、新人じゃかまるに体で教えてやろうと考えた。

引き戸が開くとじゃが丸は勢いづいて私の方へ突進してきた。

ばかめ、これが若さというものか。

私は仁王立ちでじゃか丸を待ち受けると、じゃか丸はそのまま、私の足の下を駆け抜けた。

肩透かしを食らった私は、一瞬遅れてじゃが丸の方を振り返る。


さきほど、私がが専務にあげたご飯にむさぼり着いているじゃが丸がいた……






新人のじゃがまる、やんちゃです。
よろしくおねがいします。

2017年5月13日土曜日

メジナ被害報告

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 先日海老の被害を出した。

しかし、社長への報告をすっかり忘れ、その被害の検証等を行い、数日が過ぎてしまった。

遅くなってしまったが報告しないわけには行かない。



    私は社長室をノックし、神妙な面持ちで部屋に入る。

すると、部屋に入るなり、社長の平手が飛んでくる。



私は一瞬何が起きたのかわからず、それを無抵抗に頬に受ける。

そうか。

既に社長は知っていたということだ。

しかし誰が・・・。

視界の端ににやにやした赤いあいつが横になっている。


あいつがチクったか。

くそ。

私は部屋のドアを開けたその場で棒立ちになり、うつむき加減で先日のメジナ被害について報告をした。

報告が終わるか終わらないかの時に、社長がそれを手でさえぎり、今度は逆の方向から平手が飛んできた。

私はその横暴な方法に少し躍起になって、たった一匹、たった一匹だぞ、と心に思った。

それを察したのか、社長は髭を揺らした。



それはこういっているように感じた。

「一寸の虫にも五分の魂」という言葉がある。どんなに小さな命でも意思を持って動き活動している。それが例え小さな蚊だったとしてもだ。邪魔だからといってパンと両手を合わせれば殺せてしまうだろう。しかし私であれば、その虫がその場所にふさわしくなければ、コップにその虫を捕らえ外に逃がしてやる。それが優しいのではない。命は平等なのだ。大きな命でも、小さな命でも関係なく、殺生は地獄行きだ。また、仏教の世界で言う、輪廻転生というものを信じていれば、そんなことはできないのだ。もし自分が次の生まれ変わりで虫になったらどうであろう。自分の愛したものの生まれ変わりが虫であったらどうであろう。一見自分と関係ない命であっても、それはすべてに繋がりがあり、そして、自分の行いはいつか必ず自分に返ってくるものである。それが輪廻というものだ。


私は、腹の底から、涙ながらにすみません、とつぶやいた。

そして、社長は満足したように、ごろんと横になった。



それは、

失敗はいい、だが報告はしっかりしろよ、と言っているようだった。



 頭を下げた私の視界の隅に、小さな虫が棚の後ろから顔を出した。

それを見つけた社長は、お尻をゆらゆらさせたかと思うと、全力で突っ込み、虫に何度もパンチをお見舞いしていた。

2017年5月6日土曜日

次回釣行の用立て。

どうも皆様おはようございます。

万太郎です。



 ゴローの釣法を目の当たりにした私は早速、上州屋に出かけた。

彼は手作りの浮きだった。

お金をかけないために。

それは大賛成だ。

私もそのために仕掛は自作している部分もある。

だが、とりあえずはウキについては購入することで真似することにしよう。



 私がまず目にしたのは棒浮きだ。

それをスイベルで固定していた。

ということは中通しのウキに爪楊枝などという簡単な浮き仕掛けではない。

カラマン棒や、シモリダマや浮き止め糸が必要であろう。

  
買ったもの

また、チヌのマキエ中心で、それにグレ用のものを混ぜたりしていたが、次回はグレ狙いで行く。

  

そして、今まで赤いオキアミを使っていたが、彼は白いオキアミを使い、そしてそれを付け餌にも使っていた。

できる限りの丸パクリだ。

しかし、それでいいのだと思う。

できない人間はできる人間のまねをし、基本を押さえたうえでアレンジすればよい。

そもそも、上記のモノを揃えただけで護衛がうまくいくとは限らない。

肝心なのは試行錯誤だ。



 ゴローがもう一つ見せてくれたものがあった。

沈み浮きだ。

ただこれに関しては。

  

サンプルをいただいた。

そう、スーパーボールなのだ。

スーパーボールにドリルで穴をあけ、チュッパチャップスの棒を差し込み、あとは調節のため針金で重りを付けるのだと言う。

ウキのお値段は高い。

我らのような小さな組織では予算が圧倒的に少ない。

底を責めるのであれば尚更根がかる確率も高く、ウキを消耗することは釣行の減少に直結し、経験が得られない。

そういった意味ではスーパーボールでウキが作れるのは朗報と言えよう。

沈み浮きも買えばよかったかもしれないが、こちらは頂いたものがとりあえずあるので、こちらを使用してみよう。

何せ、目の前で見せられるという実績のあるものだ。

モノとしても全く問題はない。




 ここまで、パクるだけパクったものを購入しようと、レジに並ぶ。



 その時、上空から何かが突っ込んでくる。


レジでお会計をしているさなか、その突っ込んできたものは自ら持ってきたのであろう箱の中に身を納め、私の買い物かごに突入した。


そして、店員は何も気づかずにその箱のバーコードをスキャンし、合計金額に含める。

否が応もなく、その合計金額は私に宣告される。

「8,260円です。」

鉄郎はしらっとしたまま箱の中に納まり会計を待つ。

若洲に置いてきたことを根に持っているのかもしれない。

おそらく、私がここで会計を拒否したら鉄郎は猛抗議に出るのだろう。

話がややこしくなっても困るので、仕方なくお金を払う。

「ありがとうございましたー。」



 悲しいやら悔しいやら期待があるやら、複雑な気持ちでレジを終え、次回の釣行について想像をめぐらせた。

鉄郎の箱は駐車場のゴミ箱に怒りとともに投げ込んだ。

2017年4月30日日曜日

100均デ釣リシ放題

ボチット。

コレヲ、コーシテ。



オ、デキタ。

デハ、イキマショウ。



 ドーモ皆サン、テツローデスwww。

ネットデ日本語勉強中デースwww。

今日ハ108円デ、デキル釣リヲヤリマス。

ヤリカタハ簡単。

108円モッテ、キャンドゥニ行キマス。

買イマス。



コレデナント、永遠ニイツデモドコデモ釣リガデキマスwww。

ソレデハ早速ヤッテミマショウ。



ホーコレハナカナカ面白イ。

デモ、ウマク、イカナイデス。


マー釣リッテナーソンナモンデショー。


コッチノ口ガ開イタラコッチガ…。



イライラ。



ンデコノ糸フワフワ、フワフワ…。


ドーーンwww。




面白イデスネーwww。



ソレデハ皆サンゴキゲンヨーwww。

2017年4月24日月曜日

仕掛け作りの教授

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



釣りの仕掛けを作る。

前回の釣り でフカセ釣りをやってみようと感じた。

だが、よくよくその仕掛けについて考えてみると、私の仕掛けはがん玉が一つ二つ打ってある。

そうすると、フカセというよりはミャク釣りである。

根掛かりのこと、探ることのできる釣だという事を考えても、針は一本で攻めるべきで、がん玉も針の近くで重めがいいだろう。

そのような思考から仕掛けを作成する。

もちろん今回は鉄郎に仕掛けの作り方を教える。



サーチエンジンでないと分かれば、雑用をしてもらうしかあるまい。

今後は作ってもらうことにしよう。

糸と針の結び方、がん玉の止め方、サルカンへの結び方を説明する。

根掛かりを考えると、仕掛けは少し多めに用意した方がよかろう。




しかし、ミャク釣りとなると、根掛かったときも、ウキの心配をしなくてよい。

根掛かりは少ないに越したことはないが、根掛かりによるダメージが少なく、懸念事項は少ない方が、より護衛に集中できる。



そして、これは私の個人的なイメージなのかもしれないが、ミャク釣りと言えば、海老よりもイソメである。

よって、今回はイソメの準備もした。



若洲公式ツイッターによると、今4月後半現在、イワシの群れが来ているようである。

イワシの群れに対抗するためには、浮き釣りも必要になるであろう。



そういったケースも考え、ミャク用の仕掛けだけではなく、浮き用のいつもの仕掛けも用意する。

こちらは仕掛け一つに対して、針を二つ使う例の アレ である。

これらを複数準備する。



さて、気温も25度を越える日も出てきたがやはりまだ夜は寒い。

明日はどうなることか。



2017年4月23日日曜日

鉄郎と僕の誤解が解けた話

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 鉄郎にgoogle検索の上位表示をほのめかしてから一週間ほどたった。

進捗はいかがなものかと、鉄郎を呼んで聞いてみた。

私は周りに人がいないことを確認し、微妙な笑顔で。

おぉーい、鉄郎くーん、 例のSEOの件は進んでいるかな?

「SEO?何ノ事デショウ?」

ほら、あのgoogle検索の…。

私は少し必死になって以前の私たちのやり取りを反芻し、鉄郎と共有する。





 30分後・・・。



 誤解だったことが判明した。

私は手のひらを返したように、先輩としての威厳を保つ。

しかめっ面をし、わざとらしく足を組み、大きくのけぞり、煙草に火をつけ、ため息をつくようにその煙草をふかす。

そうか、勘違いか、まあ、なら仕方ない…。

天井の隅を見つめ、目を細め、その目をゆっくりつぶり、もう一度煙草をふかす。

煙草を面倒くさそうに灰皿に押し付け、間髪入れずにもう一本の煙草に火をつける。

その間、鉄郎は目の前のパソコンでSEOのなんたるかについて調べているようだ。



 ぶつぶつ言う私の見つめるなか、鉄郎はパソコンの画面に目を走らせ、

「コレデアレバ、オ任セクダサイ。今、完全ニ把握シマシタ。」

私は横柄なその自分の挙動をどう収めようか必死で考え、何も思い浮かばず、大きく目を見開く。

鉄郎はパソコンをいじりだす。

て、鉄郎君、さ、流石だね、若い世代は違うなー。

などと、取り繕いながら私は揉み手を始めて微妙な笑顔を取り戻す。

そして、私は席を立ち鉄郎の背中に回り、首を延ばし、パソコンの画面に目をやる。

鉄郎の肩に手をやり、僕が見込んだだけのことはあったよ、と先ほどの態度とは180度違う態度をとり、その対策について聞いてみる。



「マズ、背景ト同ジ色ノフォントデ、キーワードヲ羅列シマス。ソノ他、CSSデ、出力サレナイ部分ニモキーワードヲヒタスラ記入シマス。ソレト被リンクヲ購入シ、ガッツリ被リンクヲ増ヤシマショウ。」

私も自分のキャラ崩壊を感じつつ、突っ込みを入れる。


鉄郎。それもう、 全部駄目なやつや。

2017年4月21日金曜日

ドッコイショ、サテ。

万太郎カラモラッタメモ用紙ヲ、パソコンデ、アケテミマショウ。

カチカチ、カチ、カチ、ターン。





ン、ナンーダコレ?



不定期連載恋愛携帯海老SF小説
第六回
海老美のことでもう一つ気づいた、と言うか教えてもらった不思議なことは、海老美は近くにいる人の感情がわかるという。不思議なことだが、相手が怒っているとか、うれしいとか、楽しいとか、そういう感情がわかるらしい。たまにわからない人もいるらしいが、ごく稀で、ほとんどの人は近くにいるとなんとなくわかるのだそうだ。だとすると、僕が好意を持っていることも、ばれているのだろうか。海老子の手前もあるし、あえてそれは口に出さずにいた。非日常的なこんな関係が気に入ってたし、口に出して確認などしてしまったら何かが壊れてしまいそうで。今の不動産案件の視察として、実家の、出会った頃の場所に一度行ってみないかと、提案してみた。海老美はとても喜んでくれた。僕の心は海老美に惹かれていた。

2017年4月19日水曜日

新人歓迎会 ~若洲サイクリング~

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



 事務所で社長に海老被害の報告が終わると専務に呼ばれる。


くーん(おい、新人も入ったことだしわかってるよな、あれやらなきゃな。あれ。)

鉄郎の歓迎会のことだろうか。

くーん(サイクリングだよ、サイクリング。)

そんな話今まであったのかと思い巡らせたが、記憶にひとつもない。

くーん(さあ、行くぞ。)

専務は嬉しそうにリードをくわえて走り回っている。

そういうことで、鉄郎と家族、専務を連れ、若洲海浜公園にとんぼ返りした。



 そういえば、サイクリング等やったことない。

午後の若洲海浜公園は駐車場で並んでいる。

15分程並んで駐車場に止める。

待ちきれなくなった子供と専務が勢い良く車から飛び出す。

そしてやはり、自転車貸し出しコーナーも並んでいる。



 ここで若洲のレンタル自転車についてまとめておこう。

大きく分けて3種のレンタルがあり、①普通、②特種、③電動とあり、それぞれレンタルの受付場所が違うので注意が必要だ。

普通は園内を回ることのできる自転車で、いわゆるママチャリとタンデムというのがある。

タンデムとはサドルが二つ、ペダルが二つ付いたもので二人乗り専用の自転車だ。



特種とは10m四方程度の中のみでの使用となり、園内を自由に運転できない。

しかし、正に特種な自転車がたくさんあるので、これはこれで楽しめるはずだ。



電動(バッテリーカー)はこぐのが楽チンな電動自転車というわけではなく、遊園地に良くあるような、パンダさんの乗り物だ。



 10分ほど待っただろうか。

私はタンデムを借り、娘と普段は行くことのない巨大風車へと走らせる。



自転車に乗るのは随分久しぶりだ。

後ろで娘も漕いでいるので楽チンである。

普段遠目にしか見ない風車を眺め、その大きさに改めて震撼する。

そして、子供の遊具が多数ある広場を回る。

私の海老やイソメの護衛はここで役に立っているのだろう。

子供から大人まで屈託のない笑顔で遊んでいる。

私はまた、改めて自分の任務の大きさを実感した。



    一度サイクルセンターに戻ると、専務に挨拶して、堤防の方に向かう。

いつものトイレ、いつものショップを自転車から眺めるのは新鮮だ。

堤防、人工磯を右手に高台から海を望む。

いつもいる前線を高台から自転車に乗って眺めると、いつもとは違う風景に驚く。



 こんなに広かったのか。

海老の護衛だ。

竿先や道糸、浮きばかり集中してしまう。

だが、広い視野での護衛も必要なのかもしれない。

今回は公園すべてを一周するのは辞めておいた。

妻とともに専務をサイクリングセンターに残してきたからだ。



 一通り遊び、楽しかった、また来たいなどと感想を述べあいながら、車に戻る。

後部座席のドアを開け、私はしまったと思う。

そこには鉄郎がふてくされた姿で横になっていた。



2017年4月18日火曜日

4月16日護衛ミッション 若洲海浜公園 後編

どうも皆様おはようございます。
万太郎です。



鉄郎を連れ、人工磯へ。

それぞれの仕掛けについて教えながら、準備をする。

今日もさほど混んではいない。



いつもは近くにいる海鳥がいつもより沖の方で羽を休めていた。

後ろで鉄郎が見守るなか、護衛についてのいろはを教える。


じきにマキエをつくってもらう、タモをもってもらう等してもらうかもしれない。

今日は足元から5mくらいの距離に仕掛けを投げ入れる。



 しばらく護衛は順調に続くが、10mの隣に浮き釣りのオヤジが陣取った。

腰から手拭いをぶら下げ、見るからにベテランだ。

オヤジは仕掛けを作り終え、マキエを投げる。

テンポ良く投げる。

これは、私とのセッション(合奏)を望んでいるのが知れない。



オヤジが海老を投げる。

私がマキエを撒く。

オヤジがマキエを投げる。

私が海老を引き上げる。


オヤジがマキエをひとつ撒けば。

私がマキエを二つ撒く。

するとオヤジが三つ撒く。

まるで、息のあった餅つきのようだ。

徐々に私とオヤジはボルテージをあげる。

そして、ついに私は歌い出す。

♪レツゴー、突き抜けようぜ♪

オヤジが待っていましたとばかりにマキエを投げ、着水音のビートを刻む。

海の中では、煙幕の中で私とオヤジのリズムに合わせて海老の踊りが感じられる。

海老は足を大きく上げ、腕を全力で回し、体全体で喜びを表現する。

私の歌声は人工磯に響き渡る。

♪最後まで諦めちゃいけないぜ♪

オヤジが私に目で合図を送り、私が海老に視線を送る。

海老はそれに呼応して足を踏み鳴らし、オヤジはさらに激しくビートを刻む。

私は全力でシャウトをし、全員のはち切れんばかりのパフォーマンスを一つにまとめ上げる。

こうなれば完全に無敵だ。

三位一体のセッションがここに完成した。



 すると、私の浮きがふわっと沈む。

私は釣竿を振り上げる。

手応えだ。

リールを巻き、 釣竿をしならせる。

隣のオヤジが心配そうにこちらに視線を向ける。

後ろでも鉄郎が心配しているはずだ。

私は釣竿を振り抜く。

針についていたのはこいつだ。



そう、身代わりの術だ。

海老の危険を感じ、私はセッション中に身代わりの術を施していたのだ。

このぐにょぐにょの変なものに替えられた海老は今頃、物陰で息を潜めていることだろう。

この術で私は何度海老やイソメを救ったことか。



 私はここで一息つき、一連の動きについて鉄郎に説明しようと、後ろを振り返った。



いない。

落ち着け、これがゆとり世代だ。

私は怒りをこらえつつ、海老の付けかえをする。



 そして気を取り直し、前々回、イソメが傷を負っていたように見えたことを思い出す。

タイコリールか。

私はおもむろに道糸を切り、浮きをはずす。

仕掛けだけを道糸に結び直し、海に投げ入れた。

足元の岩場の間に探りの仕掛けを落とし、ゆっくりと上下させる。

これは…。

ここに、私は新しい護衛手段であるフカセ釣りを習得した。



 この後も大きなミスもなく護衛をし、被害ゼロに押さえた。

釣具を片付け、帰路につこうとし、フカセ釣りに夢中になり鉄郎の存在を忘れていたことに気づいた。

ゆとりへの怒りとともにこの若洲に置いて帰ろうかとも思ったのだが、そういえばあれは、サーチエンジンなのだ。

御気分を損ねるわけにはいかない。

このブログの行く末がかかっている。

岩の下を覗いてみたり、芝生を眺めたりしていると、一匹の猫が走ってきた。

この間見かけた猫だ。

すると、そのあとを鉄郎が追いかけてきた。

私は走ってきた鉄郎を右手でわしづかみにすると、そのまま車の後部座席に投げ入れ、帰路についた。


本日の被害
海老 0




足元にエイが見えたよ。イエーイ。ボーズ。